経営者はなぜ孤独?孤独に勝つ対策とは。

 皆さん、こんにちは。今日は「経営者の孤独」について考えてみたいと思います。「経営者は孤独」というフレーズはよく耳にします。ひょっとすると今このブログをお読みいただいているのは孤独を感じていらっしゃるからかもしれませんね。わたしは20年以上経営コンサルタントをしていますが、 経営者が孤独を感じることは当然のことであり、孤独に打ち勝つことが事業を安定させるために必要なことであると考えています。経営者が孤独を感じる理由と対策方法をご紹介します。

経営者とは?経営者の共通点 

さて、経営者と一言でいっても今は様々な形態の経営者さまがいらっしゃいます。会社を経営されている方をはじめ、個人事業主、フリーランス、副業など、いろんなかかわり方で経営に携わることが許される時代になりました。ただ一つ共通していることは、一つの目的に向かって「何らかの取り組み=事業」をなさっているということです。この事業は「ご自身の夢をかなえる手段」と言い換えてもよいと思います。この夢の実現を求めて事業と言う取り組みを行っていく。 

事業は一人でできないため、周囲の事業の理解・協力が鍵

事業は一人では行えるものではありません。従業員を雇用していなかったとしても取引先や関係先など、自分の夢をかなえるための人間関係の構築は重要です。そしてより協力的に付き合ってもらおうとすれば、そしてその欲求値が大きければ大きいほど事業について語らなければいけません。なぜ語るのかと言うと取り組んでいる事業への理解を求めるためです。大きな会社であれば記者会見など大勢を前にプレゼンテーションをおこない、理解を求めることもできますが、多くの中小企業・小規模企業の場合はそのような機会を設けるのも大変ですし、理解を得る取引先や関係者の数も多くないので個々の説明で足り得ると思います。そして、ここで重要なのは説明会場の規模の大小ではなく、自分の取り組んでいる事業に理解を示してもらい、思うような取引に賛同していただける関係性を構築できるかが鍵になってきます。これがなかなか難しいものです。 

社会や周囲に事業を理解されないことから生じる「孤独」

 個々の価値観が違い、環境や状況も違うなかで、一つの夢に共感をしてもらって協力してもらえる関係性を築くことは、非常に難しいことです。つまり、ある人には有用で賛同をえられても、全ての人から得られるとは決まっていません。また全員から得られることは不可能と言っても過言ではないからです。自分の夢を、事業を広く社会に受け入れてもらうということは生半なものではありません。ここに「かい離」という概念が生じます。分かりやすく言えば隔たり、溝といえるものです。要は自分の夢を受け容れてもらえない環境や状況が発生するわけです。ここに孤独を感じてしまう原因があります。この受け入れてもらえない相手との距離が近ければ近いほど孤独を感じるわけです。その一番よい例が従業員とのかい離です。少なくとも経営者としては、志をともにして一緒に働いていると思える仲間であると信じていますが、自分自身の向かう夢=事業への取り組みへの参加意欲や情熱が低い一面をみてしまうとがく然となってしまうものです。 

これは、パーパスやESGなどの経営概念にも通じるところです。自社のブランドをも視野に入れた広報活動に取り組ことは資本が潤沢な大手企業であっても難しいといえます。 

社会変化による事業への影響

今日の事業を取巻く環境は複雑的であり、デジタル化の普及浸透によって超高速的に進んでおり、トラブルを含めた課題・問題も刻々と生じてきます。長期的なものから短期目先のことまでを俯瞰し、判断していかなければならないVUCAの時代にあって、それを解消するだけでも大変です。その上に取り組んでいる事業への賛同を求めつつ協力を仰ぐことまでを考えると「過酷」の2文字しか浮かびません。 

それでも経営者は自身の夢の実現のため、これらのことに対処し、対応し、取り組んでいかなければなりません。 

タフな精神力を保つために

このように経営者が孤独と感じる原因は至る所に存在していますが、行き着くところはこれら原因に打ち克つ精神力を養えるかどうかにあります。これは自分自身との闘いになります。つまり自分に打ち克つことが孤独を制することのできる経営者になります。この「試練が最大の孤独」と言えます。 

そうは言っても経営者も一人の人間です。体調のすぐれないとき、運の悪いとき、弱気になるときなど様々な状況や環境に置かれています。孤独を克服できなくても緩和することはできないのか、そのような考えになるときもあると思います。心の声を聞いてもらえる場所、安心して相談できる相手、弱気な自分自身を見せられる相手、どれも経営者を元気にするために欠かすことのできない癒しです。誰にも見せれない弱気の経営者の一面。その一面をケアできる場所を持つことも大切です。 

まとめ

大久保事務所では事業への相談や助言のみにとらわれず、経営者のやる気の伴走にも取り組んでおります。 

ここまで見てきたとおり、経営者と孤独は切れない関係性にあります。また克服するにも厳しい道のりです。大久保事務所では、その孤独を克服まではできなくても、和らげることができれば、ご自身の夢にまい進できる強さはお持ちであると信じています。ぜひ辛いときに辛いと言えるパートナーの存在を知っていただければと思います。そしてそのパートナーを持つことは高嶺の花ではなく、手を伸ばした先にあることを知って下さい。 

経営者皆さまの夢の実現が一日も早く実りますよう、心から祈念しつつ、今回のブログの結びとさせて頂きます。