皆さんごきげんよう。今回は新型コロナ融資(通称:ゼロゼロ融資)返済の新たな支援制度について述べてみたいと思います。
新型コロナ融資のもう一つの特徴
新型コロナ融資は無利子・無担保も大きな特徴でしたが,もう一つ特徴がありました。
それは元本返済の据え置き期間(元本返さなくて良いよ)が長期間取れたことです。
通常の融資の場合は3ヶ月や取れても6ヶ月,1年であるところ,1年(12回)くらいから始まって3年(36回)くらいが平均だったように思います。つまり,2000年に借り入れた場合,元本返済は今年2023年からとなります。すごくいい条件で借入ができました。
新型コロナ融資の返済の現状
一方で,今月5月8日からは厳しかったコロナ禍の規制もなくなり,日常的になったマスクの着用や海外の往来などの制限が低くなりました。その点では,飲食業や宿泊業といったサービス業の回復がいろんな意味で見込めそうとの兆しがありました。
しかし,現実は原材料の高騰や人件費高騰,人材不足などの社会環境の悪循環が重なって,相乗的効果を感じられるまでに事業環境は回復しきれていないのが実感ではないでしょうか。
ですから,元本返済を求められても未だ回復しきっていない環境下では返済できない現実が目の前にある事業者(個人事業主,フリーランスを含む)の皆さんは少なくないのではないかと思います。
新たな支援制度【コロナ借換保証】の創設
そこで,活用していただきたいのが新型コロナ融資(民間ゼロゼロ融資等)の返済負担軽減のために創設される「コロナ借換保証」制度です。この制度の概要は次のとおりです。
保証限度額 | 1億円 |
保証期間 | 10年以内 |
据置期間 | 5年以内 |
金利 | 金融機関所定 |
保証料(事業者負担) | 0.2%等(補助前は0.85%等) |
要件 | 売上または利益率が5%以上減少 など |
その他 | ・100%保証の融資は、100%保証での借換が可能 ・経営行動計画書の作成 ・金融機関の継続的な伴走支援 |
取扱期間 | 2024年3月31日まで(予定) ※信用保証協会に保証申込がなされたもの |
各事業者の状態によって個別の要件は定められますがこれまでのコロナ融資を受けられてきた事業者様であればハードルは高くないと思われます。
制度利用の要件と計画について
この制度を活用することで,今後回復してくるであろう事業環境に適した事業展開を図ることが検討できると思われます。一つ注意しておきたいのは,経営行動計画や事業計画を要することです。充分な検討と計画立てで皆さんの事業の発展を祈念しております。
それでは今回はこの辺で。皆さんごきげんよう。